もともとのサンゴの構造は木の枝のような構造になっておりまして、しかもその枝の芯に当たる部分は白く色の無い状態になっております。輪切りにすると真ん中が白く抜けたような構造。
その為サンゴを宝石材として使う場合は原木?の状態そのものを使う以外は、枝の外側の赤い部分だけをうまく切り出して使わなければなりません。
ドームの低いカボッション型に切り出せば割と効率よく浅い層の部分からでも色のついた部分を切り出すことは出来ますが、丸い珠の場合はそうはいきません。
ある程度の層の厚さが要求される訳ですが、サンゴ自体がそんな大木のような大きさではなく、庭木にも満たない小さいサイズ。その為丸珠の大粒の物は値段が高くなるわけです。最大級の直径15~16ミリの直径の珠などはよほど太い幹の根元の枝が重なっているようなところでないと取れないんです。
サンゴのルースを見ると、大概の珠は枠留めして底になる部分はここですよと言わんばかりに白い斑が出ている場所があります。
これは石どりを歩留まりギリギリのところまで頑張ってやってるしるしなんなんです。
しかもサンゴは非常に割れたり欠けたりしやすいので、珠留めの為の芯を通す穴開けがこれまた大変。職人さんに頼むと割れても文句、保証一切問いませんの一筆入れさせれるのが常でございます。